ボリすけの協力隊活動 in ラオス

現役の協力隊員がリアルな活動を紹介

ラオスの伝統文化「バーシー」を紹介!!

どうも、ボリすけです!!

 

勢いでブログをはじめることにした令和2年の幕開け。

現役の協力隊員が、現地でのリアルな活動をバンバン紹介していきます。

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今回は「バーシー(スー・クワン)」編!

 

ラオスの結婚式について紹介した前回。

その中で、結婚式の流れは、この2つがメインだって触れた。

 

・バーシー(スー・クワン)

→親族の家で行われるんで、参加するのは基本身内だけ。

・披露宴

→みんなが参加する方(ボリすけがいつも行くのもこっち)

 

この1年で地元の結婚式に(たぶん)7回くらい招待して頂いたボリすけ。

だが、正直なところ、行ったことあるのは披露宴の方だけ...

 

とはいえ、「バーシー」はラオ人にとって身近な伝統文化で、いろんなタイミングで行われる。

そのため、「結婚式以外のバーシー」には、何回も行かせてもらった。

 

ってことで今回は、ラオスの伝統文化「バーシー」について紹介!!

 

 

基本情報

さっきから「バーシー、バーシー」言ってるんだが、

正式名称は「バーシー・スー・クワン」

(ラオ人はむしろ「スー・クワン」って呼んでる。)

 

~主なタイミング~

・ピー・マイ・ラーオ(ラオスの新年:4月中旬)

・仏教行事があるとき

・重要な日を祝うとき

 

~重要な日 例~

・結婚のお祝い

・出産のお祝い

・新居のお祝い

・病気の回復を祝うとき

・親しい人とお別れのとき

・お客さんの歓迎やおもてなし

 

こんな感じで、タイミングは色々なんで、年間通していつでも行われる。

 

~意味合い~

人間の身体には「32個の魂」が宿っていて、これが身体の中にあれば「幸せ」なのだが、身体の外に出てしまうと「不幸」が起きてしまう。そのため、重要なタイミング(新年、仏教行事、病気回復など)や人生の節目(結婚、出産、新居など)に、その魂をしっかり身体の中に宿すための文化、とのこと。

 

~基本の流れ~

  1. お祈り
  2. マッ・ケーン
  3. またお祈り
  4. 食事

 

つぎに、この基本の流れに沿って、実際の様子を紹介。

 

バーシーの様子

  1. お祈り

祭壇や料理の準備ができて、人が集まってきたら開始。

お供え物としては、鶏の丸ゆで、ゆで卵、お米、お菓子、果物、お酒、お金など。

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祭壇はこんな感じ(その場によってまちまち)

だいたいは、年長者や偉い方が進行役となって、お祈りを5~10分くらい唱える。

(進行役は、複数人で交代しながら唱えることもある。)

 

このときに興味深いのが、みんな祭壇を触っていること!

祭壇までちょっと遠い人は、触ってる人を触る(間接的にでもいいみたい)。

なので、みんな祭壇もしくは誰かと繋がってるってイメージ。

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このときの進行役は、中央右にいるおばあちゃん3人
  1. マッ・ケーン

バーシーと言ったら「マッ・ケーン」ってくらい!

(意味:マッ(結ぶ) + ケーン(腕))

 

お祈りが終わったら、その祭壇に供えてある糸の束や花を使ってお払い。

そして、年長者や偉い方たちが、主賓の手首にその糸束を結んでいく。

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お互いに結び合ったところで、他の参加者とも、糸束の結び合いを繰り返していく。

(誰が誰に結んでもオッケーで、主賓や年長者、偉い方には自分から結びに行くのがマナーみたい。)

 

糸を結ぶときは、その相手に対するお祈りとして、こんなことを一緒に唱える。

・「幸せがありますように」

・「健康でいられるように」

・「長生きできますように」

 

定型の言い回しはあるけど、特に文言は決まってないんで、

「幸せそうなこと」をアドリブでオッケー。

 

また、糸を結ぶときに、こんなことをしてる人もいる。

・糸で手の平をなでる

・料理やお酒を手の平にのせる

 

そんなこんな、15~20分くらいのマッ・ケーン後、

みんなの手首は、結ばれた糸でいっぱい。

 

~残し方には諸説あるんだが...~

この糸はご利益があるってことで、数日間はつけたままにしておくみたい。

(逆に、すぐ切っちゃうと、不幸なことが起こるらしい...)

それからは、数本残して切ってもいいんだって。

~~~

  1. またお祈り

それから、また進行役の人がお祈りを唱える(5分くらい)。

そのときも、みんな祭壇もしくは誰かに触ってる。

 

  1. 食事

お祈りが終わったら、みんなで食事。

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定番なのは「鶏肉」!!

お供えされてたものが、そのまま出てくる。

お祝いのときに出てくる、血を使った料理もよく見る。

 

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流れはこんな感じかな。

時間としては、1~3までなら、だいたい30分くらい。

(進行役のお祈りの長さ、参加してる人数によってマッ・ケーンにかかる時間も変わるんで、一概には言えんのだが...)

 

色んなバーシー

最後に、今まで参加してきた色んなバーシーをちょこっと紹介。

 

・県のお偉いさんたちと大規模なピーマイバーシー

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さすがに立派な祭壇がいっぱい!
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マッケン行列!!

・局の人たちと同じくピーマイバーシー

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事前の準備・事後のキンビア

・CCCの高校生たちとミニバーシー

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・病気回復のお祝いバーシー

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日本にはないラオスの伝統文化「バーシー」。

こういった昔ながらの文化は、時代が変わっても残ってほしいね!!

 

ちなみに、「結婚式バーシーも、やることは同じだよ!」ってスタッフは言うんだが、

あと1年のうちに1回くらい行けたらいいな...

 

 

そろそろこの辺で。

ではまた!!