ボリすけの協力隊活動 in ラオス

現役の協力隊員がリアルな活動を紹介

「職業紹介・職業体験」シリーズ 第1弾「準備段階」編

どうも、ボリすけです!!

 

勢いでブログをはじめることにした令和2年の幕開け。

現役の協力隊員が、現地でのリアルな活動をバンバン紹介していきます。

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 今回は2019年11・12月に実施した、

「職業紹介・職業体験」準備段階 編!

 

この度、初めての3部構成。

・「職業紹介・職業体験」準備段階 編

・「職業紹介」イベント実施 編

・「職業体験」イベント実施 編

 

とはいえ、いつも通り気楽に見てってください。

 

 

将来の夢!?

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「将来の夢は?」

 

そんな気軽な会話から知ってしまった、ラオっ子たちの真実...

 

あれはいつだったか、いつも通りの土曜日、

子どもたちと遊んだり話したりしてたときのこと。

 

ラオスの子どもたちには、どんな夢があるんかな?」

ふとそう思って聞いてみることに。

 

~ちょっと余談~

日本で生まれ育った人なら共感してくれると思うんだが、

幼稚園ぐらいから、何かことあるごとに「将来の夢」について聞かれてた記憶がある。

 

ボリすけの幼稚園時代は、ちょうどゲームボーイで初代ポケモンが発売されたころ。

なので、園児たちはみんなこぞって、

ピカチュウになりたい」とか、「ミニリュウになりたい」とか、

言っていたのを覚えてる。

 

幼稚園くらいだと、いろんなアニメのキャラとかが多かったけど、

小学生にあがると、ちょっと成長するのかな!?

 

男の子:スポーツ選手(サッカー、野球がメジャーかな)

女の子:お花屋さん、ケーキ屋さん、パン屋さん

って感じだった気がする(※20年以上前のボリすけの記憶)

 

つまりは、とりあえずみんな、

なんかしら好きなことや興味のあることを「夢」にしてた、と思う。

~~~

 

ラオっ子たちに聞いてみた。

「将来は何になりたいの?」

 

返ってきた答えは予想外、

「ບໍ່ຮູ້(ボーフー = わからない、知らない)」

 

小学生低学年の子たち、10人くらいに聞いてみたんだが、

文字通り、十中八九が「ボーフー」。

 

聞くところによると、

ラオスの子どもたちは「将来の夢(何になりたいか)」を考えるって意識が、

ほとんどないみたい。

 

「職業体験」への布石

 

「そうなんだぁ。それじゃ、しょうがないかも。でもちょっと残念。」

 

というのも、

ラオっ子たちに人気の夢を聞けると思ったし、

将来の夢にも個性が出るんで興味があったから。

 

こんな自問自答の中で、「個性」って言葉に引っかかった。

「そうだ!子どもたちに夢を持ってもらえるような活動ができたら、

 情操教育の一環としておもしろいかも!!」

 

とはいえ、夢ってのは「外から」よりも「内から」湧いてくるもの。

なんかしらの活動をしたところで、夢を持ってもらうのは難しいだろう。

 

そんなところから、

「夢」じゃなくて「将来の仕事」についてならどうか!?

 

そういえば、

「中学生のとき、授業の一つに職業体験ってあったっけ...

 これって、体験を通して仕事について考える、って内容だったな...」

 

そんなこんなで生まれた新企画、「職業体験イベント」!!!

 

でも、いきなり「職業体験」をイベントにしたところで、

子どもにとっては「何のこっちゃ」ってなりそう。

 

だったら、まずは「職業紹介」を通して仕事についての意識を高めたうえで、

それから「職業体験」っていう流れにすればわかりやすいかも。

オッケー、決定!!

 

まぁ、「職業体験」が夢を持つことに直結するかはわからんけど、

少なくとも「仕事」を考えるきっかけにはなるだろう、っていう落としどころ。

 

さっそくスタッフに相談すると、例によって即決。

この企画は、今までで一番配属先のうけがよかった、気がする!!

 

というのも、

・今までのボランティアがやったことない企画

・将来の夢がない子どもたちの話に、スタッフもすごい納得

 

そういうことで、「職業紹介」からの「職業体験」、

この2つのイベント準備を進めることに。

 

何をやろう?

 

ところで、「職業体験では何をやろう?」ってのが、次の問題。

 

中学生の時に体験先としてあったのは、

・ホームセンター

・個人商店

・レストラン

などなど。

 

とはいえ、うちの子どもは約50人。

受け入れ先を探すよりも、CCCで何かをやるのが無難だろうなぁ。

そうなると、何かを作る体験とか...

 

「そうだ!先輩と活動してる地元生産者さんを招いて、

 竹編み体験とかできないかな!?」

 

というのは、

同じボリカムサイ県に、コミュニティ開発隊員の先輩がいる。

以前、竹編み細工をしてる生産者さんの村に遊びに行ったこともあった。

 

「今度、うちで職業体験イベントをやろうって思ってるんだけど、

 地元の生産者さんに、CCCに来てもらうことってできる?」

「へぇー、おもしろそう!できるよー!!やろうー!!!」

 

お忙し中、先輩も乗り気でありがたい。

そんなこんなで、「職業体験イベント」が具体的になってきた。

 

話を進めるうちに、体験内容は「天然染色」に決定。

(竹編みは、子どもには複雑で難しいってことで変更。)

先輩の推薦で、活動を共にして仲のいい生産者さん、

「ウアイ・チャップ(チャップ姉さん)」を招くことに。

  

色々まとめ

 

そんなこんなで、先輩(生産者さん)と企画を進め、JICAとも相談を進める。

色々決まったことをまとめるとこんな感じ。

 

~~~①職業紹介~~~

~目的~

職業体験への布石として、子どもたちに「仕事」や「将来の夢」について考えてもらう。

 

~内容~

  1. 仕事とは何か、なぜ仕事をするのか?
  2. ラオスで一般的な職業、日本で一般的な職業の対比
  3. みんなの両親はどんな仕事をしてる?
  4. 将来どんな仕事がしたい?

~~~~~~~~~~

 

~~~②職業体験~~~

~講師~

ウアイ・チャップ:

織物および天然染色を行う生産者(機織り歴は約30年)。

なかなか担い手がいない次世代にも技術を伝えたいという意思があるとのこと。

 

~目的~

ラオスの伝統技術である織物、染色に関心を持ってもらう

・子どもたちが自身の将来の職業について考えるきっかけとしてもらう

 

~内容~

対象:CCCの子ども達(6歳〜18歳)約50名

  1. ラオスの伝統技術(織物、染色)についての説明、問いかけ
  2. 天然染色の方法、流れについての説明
  3. 天然染色の実践

・25cm四方の布を一人に一枚配布する

・輪ゴムを使って布を縛る(模様づくり)

・天然原料を煮て3種類の色を用意する

※色(原料):ピンク(花梨の木)、灰色(ドークカラオ)、黄色(ウコン)

・各自3色から好きな色を選び、布を煮て染色する

・染色した布を取り出し、水洗い後、広げて乾かす

 

~材料~(JICA負担分、生産者準備)

・天然染色の原料:花梨(ピンク色)、ドークカラオ(灰色)、ウコン(黄色)

・染色用布(色が染み込みやすい布)

・石灰(色の付きをよくする)

ミョウバン(色の付きをよくする)

・酸化水(色を濃くする)

 

~材料~(CCC負担分、準備)

・炭

・輪ゴム

・ビニールひも

・ゴム手袋

・鍋(色によって分けるため3つ)

・七輪(鍋の数に対応して3つ)

・ボウル(大)

・トング

・洗濯洗剤

 

~その他~(JICA負担分)

・バス代

(同県ラクサオ カムクード郡~パクサン郡、片道:70,000キープ(850円くらい)、所要:約4時間)

トゥクトゥク

・日当

・宿泊費

 

※イベント実施にあたって必要な費用については、CCCと相談したうえでJICAに相談。

 

~余談~

基本的に協力隊の活動における費用は、配属先が負担することになってるんだが、

内容や金額によっては、「現地業務費申請」という制度で、JICAに補助をお願いすることも可能。

その際は、申請書や予算表、配属先からのレター(およびその翻訳したレター)などが必要になる。

~~~

 

費用については、CCCが協力的だったこともあり、

生産者が持参する材料以外を、負担してもらうことができた。

ほんとに感謝!!

~~~~~~~~~~

 

こんなところで、今回は「職業紹介・職業体験」の準備段階ってことで、

職業体験をやろうと思った背景、それに向けての準備などを話してきた。

 

次はいよいよ、イベント当日を書いていくんで、

こうご期待!!

 

※今回は準備段階で写真がなかったんで、子どもたちとの日常を少しだけお送りします。 

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そろそろこの辺で。

ではまた!!