手洗い・ごみ問題イベント with エコヘルス隊員
どうも、ボリすけです!!
勢いでブログをはじめることにした令和2年の幕開け。
現役の協力隊員が、現地でのリアルな活動をバンバン紹介していきます。
今回は2019年9月に実施した、「手洗い・ごみ問題イベント」編!
ごみのポイ捨て問題
かねてより気になってたことが、いよいよ本格的なイベントに。
そもそもの問題として、
ラオ人の中には、ごみのポイ捨てが常習化している人が多い。
それは子どもも然り。
・なにかを食べ終わった後のトレー、カップ、割りばし
・なにかを飲み終わった後のペットボトル、容器、ストロー
などを中心に、プラスチックでも紙でも関係ない。
いらないものはその場でポイ。
よく言われる理由として、
「ポイ捨て=文化(習慣)」も一理あるかと思う。
その理屈はこう。
食べ物 → 家畜や動物のえさになったり、肥料になったり。
果物などの種 → 自然に芽が出て食物を実らせたり。
昔はプラスチックなどの自然が分解しないものは少なく、
むしろ「ポイ捨て」によって生活がうまく回っていたのかもしれない。
しかし時代が変わって、主に「プラスチック」が至る所で使われるように。
「それはポイ捨てしてもいいことないでー!」
とはいえ、今までの習慣を一朝一夕で改めるのは無理ですね。
でも実際、道を歩けばごみに当たる、って状態。
やっぱり、ポイ捨てはよくない(少なくともプラスチック系)...
だから、子どものうちからポイ捨てに対する意識を変えてほしい。
「そもそも、なんでポイ捨てが常習化してるんだろう?」
そこでちょっと考えてみた。
・自分の親も友だちもポイ捨てをする(誰にも注意されない)
・ポイ捨てされた環境に慣れている
・学校では掃除の時間もごみ拾いの授業などもない
・ラオスの学校では、校舎内で食べ物などを売っているため、ごみが出やすい
・町中にごみ箱がない
こうした環境が「ポイ捨て」の常習化につながってるのかもね。
~ちょっと余談~
ごみ問題については、
「ビエンチャンのごみ処理場見学」編
もつくろうかと思ってます、
詳しくはそのときに書こうかな。
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まぁ、そんなこんなで、
「ごみ問題(ポイ捨て)についてのイベントもやりたいなぁ...」
ってかねてより思ってた次第。
そこでせっかくなら、
「同期にエコヘルス隊員がいるじゃんか。一緒にイベントできないか!?」
って相談してみたら、即決。
ノリが良くて素晴らしい!
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「エコヘルス」が初耳かと思うんで、簡単に説明すると、
環境などの変化が健康に与える影響について、などを研究するみたい。
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同期の提案で、
「ごみ問題」にくわえて、「手洗い」についても実施することに。
相談の結果、内容はこんな感じに決定。
午前:手洗い指導
午後:ごみ問題
- ごみが健康や環境に与える影響
- ごみの減らし方(3R)
- ごみの種類と分別の紹介
- ごみ拾い(CCCとその周辺)
パワポは同期がつくってくれたから、
こっちの事前準備としては、
・パワポの内容、当日の流れをスタッフと共有
・実験で使う石けんとバケツを準備
くらいでオッケー。ありがたい!!
同期のエコヘルス隊員が来てくれました!
さぁ前日、遠路はるばるボリカムまで来てくれました。
・同期の任地:サワンナケート県(中部)
・バス代:片道 75,000キープ(900円くらい)
・所要:約8時間(朝の6時に出て14時に着くくらい)
まじでご苦労様です。
お疲れのところ悪いけど、さっそくCCCへ向かって打ち合わせ。
とはいっても、基本的には事前にすませてあったんで、
うちのスタッフとあいさつがてら雑談したり、材料とか流れとかを再確認したり。
「手洗いについては、昼ご飯を食べる前の、午前にやった方がいいね。」
「ごみ問題については、ポイ捨てが目立ちはじめる、午後にやろう。」
なので、当日は2部構成にすることに。
午前:手洗い
午後:ごみ問題
「あと、もしかしたら明日の午後、局の人が来るかもしれない...」
って、スタッフが言ってた。
まぁ、当日にならないと予定が決定しないのは、ラオ人あるある...
来たらそのときに考えればいいか。
当日の様子(午前:手洗い)
例によって、子どもたちは8:30くらいからばらばらと集まりはじめる。
割と多めの60人くらいが集まったところで、
9:30からスタート。
はじめはもちろん、同期の自己紹介から。
「サワンナケートから来ました、ボリすけの同期です。
今日は、手洗いとごみ問題について、しっかり学んでいきましょう!」
- バーンコンコイ(ラオスの教育番組)で「手洗いの回」を視聴
ラオスの教育番組といったら「バーンコンコイ」一択。
もちろんラオ語だし、子どもたちもみんな知ってるからうけもいい!
実際に見たのがこれ(興味があったらどうぞ)。
"My Village" We Love Sanitation
https://www.youtube.com/watch?v=nleOjY_zkzY&t=717s
この回の内容は、「手洗い」について完璧なくらい紹介してるからありがたい。
これから紹介する内容を網羅してる。
全15分をしっかり視聴。
- 手洗いがなぜ大切か?
つぎに、手洗いの重要性をストーリー仕立てで紹介。
はじめに、
・男の子と女の子が、外で仲良く遊んでいました
家に帰ると、
・女の子は、石けんでしっかり手を洗いました
・男の子は、自分の手は汚れてないと思って手を洗いませんでした
そして2人はご飯を食べると、
・男の子だけ、おなかが痛くなってしまいました
男「手はきれいだったのに、なんでだろう?」
女「ばい菌は、目に見えないんだよ。
手を洗わないと、そのばい菌が体の中に入って、おなかが痛くなるんだよ。」
・すると、それからは男の子も、忘れずに手を洗うようになりましたとさ
「みんなも忘れずに手を洗おうね!
でもどんな時に洗えばいいんだろう?」
・外で遊んだ後
・ご飯を食べる前
・トイレに行った後
「病気にならないように、しっかり手を洗おう!!」
- イソジンを使った汚れの実験
つづいては、でんぷんのりとイソジンを使った、汚れを見せる実験。
(ヨウ素でんぷん反応ってなつかしい...)
これには、子どもたちから4人のボランティアを募って実施。
はじめに、
・でんぷんのりを汚れに見たてて、手に付けていく
・イソジンをかけると、色が青紫に変わる(→汚れてるってこと)
・水だけで洗ってみる
・イソジンをかけると、まだ青紫が残ってる(→まだ汚れてるってこと)
・石けんを使って洗ってみる
・イソジンをかけると、もう色は変わらない(→きれいになったね!)
ってこと。
割と単純な実験だけど、なんだかんだで盛り上がる!
子どもたちはみんな純粋だね!!
- 正しい手の洗い方 7ステップ
実験で「石けんを使った手洗いが大事」ってことがわかったところで、
最後に正しい手洗いを実践。
「7ステップもあるんだねー。
ひとつずつみんなで確認していこうー。」
実際に、みんなで両手を上に挙げてやってみる。
それぞれのステップは、ちょっと細かいかもだけど、
体を動かしてみることも大事。
こんなところで、「手洗い」終了。
所要、約1時間ちょい。
そして、ちょうど終わったくらいのタイミングで、
スタッフから連絡。
「午後に局の人が来ることになったよー。」
そういうことで、午後の時間が少し足りないかも。
それなら、「手洗い」が思ったより早く終わったから、
「ごみ問題」のスライド発表だけ午前中にやってしまうことに。
ということで、つぎは「ごみ問題」について。
当日の様子(午前~午後:ごみ問題)
ちょっとした予定変更はあったものの、特に問題なし。
「ごみ問題」スタート。
- ごみが健康や環境に与える影響
まずは、問いかけをからめてアイスブレイク。
「ごみにはどんなものがあるかな?」
→紙、生ごみ、プラスチック...
「ごみはどんなところで見るかな?」
→学校、家、道...
「ごみがあると、どんなことが起きるかな?」
→見た目がよくない、汚い臭い、環境に良くない...
これによって、ごみについての再確認。
- ごみの減らし方(3R)
「それじゃあ、ごみはどうやって減らすことができるだろう?
みんなは 3R ってことば聞いたことある?」
・Reduce(ごみを出さないようにすること)
・Reuse(再利用すること)
・Recycle(新しいものの原料にすること)
「でも、ごみってどうやって分別すればいいんだろう?」
- ごみの種類と分別の紹介
「ごみには主に3種類あるんだよ。」
・燃やせるごみ
・プラスチック
・ペットボトル・缶
「それに加えて、電池とか電球とか、危険物もあるね。」
~余談~
ちなみに、ボリカムサイ県のごみ収集は週1回、分別回収なし。
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こんなところで、発表は終了。
所要、40分くらい。
「ごみ問題」は、3Rとか分別とかに馴染みがないから、
とっつきにくかったかも。
でも、だからこそ知っておくのは大事かも!?
- 昼休憩
午前中で「手洗い」が終了、「ごみ問題」の発表も終了。
さぁ、お昼ご飯。
「みんな忘れずに手を洗うかな?」
見たところ、だいたい半分くらい(30人/全60人)が洗ってた感じ。
それにみんな、ちゃんと石けんを使ってたのが素晴らしい。
「やっぱり全員が一気にとはいかないか。
でも今までは、ご飯前に手を洗う子をほぼ見たことなかったから、上々かな。
この意識が続いてくれればいいんだけどね。」
5. ごみ拾い(CCCとその周辺)
ご飯を食べて、局の人は1時間くらい滞在、
最後に活動の締め「ごみ拾い」。
2時半からスタート。
はじめに段ボールを3種類スタンバイ。
・燃やせるごみ
・プラスチック
・ペットボトル・缶
みんなで段ボールを運びながら、拾ったごみを入れていく感じ。
CCCの敷地内を一周して、せっかくだから外も一周。
みんなまじめに取り組んでくれる、のは最初だけ。
だんだん飽きてきて、ただ一緒に歩いてるだけの子もちらほら。
「やっぱり全員が一気にとはいかないか。
でも今までは、進んでごみ拾いする子を全く見たことなかったから、上々かな。
この意識が続いてくれればいいんだけどね。」
ごみの種類としては、圧倒的にプラスチックが多い。
飲み物のカップとか、お菓子の袋とか、ペットボトルとか。
少しずつでも減っていくことを期待したくなるごみ拾いになった。
子どもたちにちょっと聞いてみたんだけど、
「ごみがなくなると、きれいになって気持ちいいね!」
って感覚は、いまいちないみたい...
ようやく1日が終了。
おつかれさん。
翌日、同期はバスでサワンナケートに帰って行きましたとさ。
ありがとう。ぜひまた1年後に来て、今日との変化を感じてくれ!!
そろそろこの辺で。
ではまた!!