出張活動 in モン族の移転村
どうも、ボリすけです!!
勢いでブログをはじめることにした令和2年の幕開け。
現役の協力隊員が、現地でのリアルな活動をバンバン紹介していきます。
今回は2019年9月に実施した、「出張活動 モン族の移転村」編!
モン族の移転村とダム建設!?
この目次じゃ、情報過多だと思うんで、
モン族、移転村、ダム建設についてのちょっとした解説から。
- モン族
みなさんはモン族って知ってますか?
正直ぼくもまだまだ勉強不足なので、
くわしい説明は割愛させてもらおうかと...
(話ふっといて、すんません。)
とはいえ、最低限の情報としては、
・民族語であるモン語を話す
ぼくのお母は、モン族って聞くと、
映画『グラン・トリノ』のイメージがあるって言ってた。
(クリント・イーストウッド作・監督・主演)
~ちょっとネタバレ~
主人公の隣の家に引っ越してきたのがモン族一家。
最初の彼は、うさんくさそうに見下した感じで接していたんだが、
最後には命をかけてその家族を守るまでに。
~~~
絶妙なネタバレ感、おもしろそう!!
モン族情報はこれくらいにして、
つぎに「なんで移転村!?」について。
- 移転村
この経緯については、ダム建設とからめて説明。
・ボリカムサイ県に日本の電力会社がダムを建設することに
・そのダムは山の中に建設予定となった
・さっきふれたように、モン族は「山岳部に住む民族」
・ダムの建設予定地にもモン族が暮らしていた
・そのため、そのモン族に移転してもらう必要があった
・そこで、その会社がつくったのが「移転村」!!
(学校や保健センター、農耕地や養殖池なども整備している)
・かくして、モン族の移転村が成立
ぼくがはじめて、この移転村について知ったのは、
同じ県で活動していた先輩隊員からの紹介。
初めは、5月に移転村の見学をさせていただいた。
週末だったんで、学校は休み、人もあんまり見かけなかった。
せっかくなので、広場や保健センターなどを見せていただくことに。
簡単な見学ツアーが終わって、事務所に戻る。
そこで、先方の担当者から、
「移転村の学校に通うモン族の子どもたちに、
なにか活動をしてもらうことはできないか?」
との依頼を受けた、っていう流れ。
学校の状況
・幼稚園、小学校、中学校がある
・学年ごとに1クラス(1クラス20人くらい)
・生徒は全員モン族、授業はラオ語で実施
その後、移転村での出張活動について配属先と相談してみたら、
ありがたいことに、スタッフも興味を持ってくれた。
そして、6~8月の雨季休み後、9月に初めての出張活動を実施。
事前に担当者との活動についてのやり取りを進める中で、
「何年生で何人くらいがいいでしょう?」
「何時間くらいを考えていますか?」
「どんな活動を予定してますか?」
などを調整していく。
そして、こんな内容に決定。
対象:小学5年生、約30人
時間:約1時間30分(午後)
活動:簡単な歌、紙芝居の読み聞かせ、折り紙、ぬり絵
当日の様子
当日は、スタッフと2人で出張活動。
交通機関がないため、車で送迎していただくことに。
配属先から、山の中に入っていくこと、1時間くらいで到着。
午前中、小学校と中学校の授業をさらっと見学。
みんな集中して勉強中。
その後、移転村の教育分野を担当している方たちから、
教育方針や課題、改善策などについての説明をしていただいた。
そんなところで午前は終了。
昼食後、いよいよ小学校での活動へ!!
午後、学校に到着してまずは職員室に。
みなさんにあいさつ。授業は1時半からとのこと。
さぁ、教室に行こうとすると、
ふしぎそうな視線をめちゃくちゃ感じる。
子どもたちがすごい見てる!
とはいえ、子どもは子ども。
好奇心旺盛なのはみんな同じ。
案の定、こっちからちょっかい出してみると、
きゃっきゃして喜ぶ!!
~ちょっと余談~
個人的によくやっているのが、
「後出しじゃんけん」。
ラオスにもじゃんけんはあって、
紙、石、そして釘(指は人さし指1本)。
子どもとしかやらないから、子どもルールかもだけど、
1回勝負ではなく、3回か5回か、先に勝った方の勝ち。
あと、地域によって「じゃんけん」って言葉も違うみたい。
うちの子どもたちは、みんな「ティーニャイ」って言ってる。
~~~
教室に着いたら、はじめに自己紹介。
「子ども文化センターからきたボリすけです。
今日は楽しい遊びをいっぱいやっていこう!」
まずは簡単なところで歌から。
歌いながら頭、肩、ひざを順番にさわってからのポンってやつ。
体を動かす系は、みんなしっかりノッてくれる。
~トップフア、トップパー、フワカオ、ポン
フワカオ、ポン、フワカオ、ポン
トップフア、トップパー、フワカオ、ポン
ター、フー、ダン、パーッ~
緊張がほぐれてきたところで、紙芝居。
歯みがきは大事だよ、って話を読み聞かせ。
静かにちゃんと聞いてくれる。
3つ目は「折り紙」か「ぬり絵」。
みんなにどっちか好きな方を選んでもらった。
だいたい、男の子は折り紙、女の子はぬり絵。
折り紙はぼくが担当して、男の子うけのいい手裏剣を作ることに。
「モン族だからかなぁ!?
CCCの子どもたちよりも素直な子が多い気がする。」
普段なじみがないだろう折り紙。
折り方を教えてても、自分はできたからって、すぐ先に進もうとしない。
みんなが同じところまで折るのを待つ姿がすばらしい。
折り方としては、最後に組み合わせるところがやっぱり難しい。
ひとつずつ手伝ってあげると、先にできた子はまだの子を手伝ってあげてたり。
できたら大喜び!!
折り紙は早めに終わったので、
スタッフ担当のぬり絵を見にいくことに。
くまのプーさんのぬり絵。
「みんなってプーさん見たことあるかな!?」
「でも、ボディの黄色率が高いから、たぶんあるのかな。」
黄色かったり、青かったり、緑かったり...
でも、はみ出さないようにきれいに塗れてる。
持ってきた色鉛筆をみんなで使ってるんだが、
みんな黄色と赤を使うから、ほかの色を使ってるだけかも。
そんなこんなでお互いに手裏剣とぬり絵が完成。
最後に「また来るね。」のあいさつと、記念写真で終了。
予定通り、1時間半くらい。
短い時間だったけど、みんなと仲良くなれた気がする。
やっぱり子どもと仲良くなるには、その輪の中に入っていくことが大事!!
いっしょにじゃれあうことで、壁がなくなるね。
外まで見送ってくれる姿が、また寂しさをかきたてる...
事務所に戻ってから、担当者とちょっとミーティングをして終了。
スタッフとの帰りの車中トーク。
・違う民族の子どもたちと関われておもしろい
・できたらまた来たい
・でもラオ語をちゃんと理解できていないかも
生徒はみんなモン族だけど、授業はラオ語でやってるとのこと。
ぼくのラオ語もわりとわかってもらえてる気がしたけど、
ラオ語ネイティブからすると、そう感じるのかな!?
また来る機会があったら、
今度は「手洗い指導」をしたいなぁ。
というのも、移転村は全体的にごみがほとんどなくて、めちゃめちゃきれい。
にもかかわらず、特に低学年の子どもの手がマジで真っ黒でびっくり。
うちのCCCでも「手洗い・ごみ問題」のイベントをやったから、
同じようなことができればね。
今度がいつになるかはわからんけど、
「またみんなに会いたいなぁ」って思う1日でした。
そろそろこの辺で。
ではまた!!